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しのふく通信

物語をめぐり、言葉をめぐり、それから。ーーーー✖︎篠崎フクシ

詩集#2 いつもの不信感

詩集#2 いつもの不信感

君は僕の愚かな失敗に気づいただろうか

僕は君の小さな失敗に気づかない

空がこんなに青く澄んでいるというのに

またとらわれる

いつもの不信感に

 

僕の失敗はいつも君を苛立たせる

だから僕は小石を拾う

投げた小石は川面を切り

銃口から吐き出された弾丸のように

対岸の岩を打ち砕く

その時 言おうとした言葉たちが

四方に飛び散る破片のように

飛び散る 

 

   誰か  俺を早く楽にしてくれ

      誰か  俺を早く楽にしてくれ

      誰か  そこに隠れているのは知ってるぜ 

 

ガソリンを飲む赤いキャデラックのように

夜毎 痛飲するのは

失敗の意味を身体に記憶させるため

失敗は繰り返され

何度でも身体に染みこませねばならなかった

何度でも耐えぬかなければならなかった

信じられぬ世界との契約を

何度でも結びなおさねば

生きることをやめるしかなかったのだから 

 

遠くで聖なる鐘が鳴った 

いつもの不信感は

ほら 君の肚にも根を生やしはじめている

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